魅力を失っていた客室が突然目覚めた

2011.11.19

私自身も若い頃は「日本のホテルの客室はどこも同じような雰囲気で、ちっとも面白くない」と思っていた。お決まりの調度品に、特色のないベッドカバー。利用者が不特定多数で個性を表現しにくい状況にあったり、限られた空間で、しかも多くの備品を揃えて生活機能を詰め込まなくてはならないというホテルの特性や制約がそうさせたのかもしれないが、ホテルがあまり豊かでなかった一般の人々の居住空間をリードしている時代はそれでもよかった。

[参考サイト]
ホテルエコノ名古屋栄 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad362826/
[HPへ]

ホテルエコノ金沢片町 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad312729/
[HPへ]

博多 由布院・武雄温泉 万葉の湯 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad307740/
[HPへ]

松江東急イン - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad378620/
[HPへ]

西鉄イン天神 - じゃらんnet
http://www.jalan.net/yad347335/
[HPへ]

しかし、海外からセンスのいい家具調度類がどんどん入ってくるなど、日本の住宅環境は急速に改善され、いつの間にかホテルを追い越していた。一方、旧来のホテルの客室は手を抜いて、結果的に魅力を減退させていった。そんな閉塞的な状況の中で、私が客室の装飾で最初に新鮮な印象を抱いたのは、昭和58(1983)年に開業した函館のホテルシェナ五稜郭だった。手作りの家具に、ギルドのベッドカバーがほかのホテルにはない温もりを感じさせてくれたものだった。昭和60(1985)年に東京・渋谷で開業したホテルアイビーフラットも家庭的な雰囲気で定評があったが、ここの浴室がガラス張りの窓を設けて特色を出していた。寝室と外側の両方に設けられたガラス張りの仕切りが手狭の浴室を広く見せていた。この2つのホテルの経営者は、それまでホテルを経営したことのない女性だった。いわば、未経験者がホテルの客室の在り方を変えたということが面白かった。




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